南スーダンPKO(森田萌氏のスピーチ)

以下は、3月11日のOLDs巣鴨行動での森田萌さんのスピーチです。(長文)

安倍首相は昨日、南スーダンの陸上自衛隊PKO部隊の撤収を突然発表しました。その中で、首相は「南スーダンの国づくりは新たな段階を迎える中、PKO部隊の任務には一定の区切りをつけることができる」と撤収を正当化しました。

私たちは安倍晋三という政治家が、自らの失政を絶対認めない人物であることを、ここでまた思い知らされました。

今回の撤収は、南スーダンの国づくりが新たな段階を迎えたからではなく、治安情勢の悪化にともなう、自衛隊員の死傷リスクの増大を回避しようとするところにあることは明らかです。つい先日の衆院予算委員会で、稲田防衛大臣と安倍首相が、「戦闘」を「衝突」と言いくるめようとして失笑を買ったのは、まだ記憶に新しいところです。

この手の「言いくるめと言い逃れ」は、安倍晋三という政治家のもっとも多用する手段です。たとえば、昨年6月、アベノミクスの失敗によって、経済が腰折れし、消費増税が計画通り実施できなくなった際にも、安倍首相は「新しい判断」という言葉を持ち出して増税延期を正当化しました。しかし「何が新しい判断」なのかは、ついに明らかにはなりませんでした。

「南スーダンの国づくりの新たな段階」とは、どういう事象を指しているのかは、さっぱりわかりません。国内の紛争は国連が「大虐殺のおそれ」を指摘するほど激しくなっています。これはもう紛争などという悠長な段階ではなく、内戦です。

そのことを一番良く知っているのは、安倍首相と稲田防衛大臣なのでしょう。知っているのに知らないふりをすることを、最近の若い人は「ばっくれる」と言うようです。昨日安倍首相は数分の会見を終えると、すぐさま記者団に背中を向け、いっさいの質問を拒否したままそそくさと立ち去りました。まさに「ばっくれ首相」の面目躍如といったところでした。残念なことに、ここで「ソーリ、質問があります」という記者からの声がまったくありませんでした。

みなさん、今日3月11日は、東日本大震災から6年目の日です。しかし被災地の復興は決して十分ではなく。とりわけ原発事故の影響は未だに広範囲の人々の命と生活に深い傷を与え続けています。

「安倍首相のばっくれ」は、今日、3.11にも炸裂しています。ばっくれ首相は、政府主催追悼式では式辞を朗読します。しかし震災の翌年から続けられてきた、追悼式を受けての記者会見は今年はやらないそうです。やらない理由、それは「一定の節目を越えた」からだそうです。PKO部隊撤収と同じ理屈ですね。ならば、政府は、一定の節目を被災地と被災された方々は、どのように越えたのか、どのような課題が遺されているのかを明らかにすべきです。除染の結果発生した放射能汚染度を入れた黒いビニールぶくろは、いまだにうずたかく積まれたままです。政府が帰還を促しても、故郷に戻らない人々の数はいっこうに減りません。これはなによりも安倍内閣の失政の結果です。安倍晋三ばっくれ首相の3.11恒例の記者会見打ち切りは、まさにこうした失政を覆い隠すねらいがあると思わないわけにはいきません。

私は南スーダンに、駆けつけ警護を任務に付与された自衛隊が派遣されるに当たって、非常に気がかりなことがありました。それは万が一、派遣された自衛隊員に死者が出た場合、安倍首相が憲法第9条を悪者にして、つまり9条があるから自衛隊は存分にその実力を発揮できなかったと、感情的に世論をあおり、第9条の改悪を一気に進めるのではないかということです。

今回の撤収によって、自衛隊員の死傷リスクは確かに減少するかも知れません。しかしみなさん、安倍首相の憲法9条改悪にかける執念を軽視してはいけません。安倍首相はいまや、自衛隊員の戦死という代償を払わなくても、9条改悪への道筋はついたと考えているのです。国会での多数派形成の成功、そして自民党の規約を改めて、総裁としての人気を延長したことが、その自信の裏付けです。

しかしみなさん、森友学園の疑惑に端を発したアッキード事件騒ぎ、稲田防衛、金田法務両大臣の国会における惨憺たる答弁、首相夫人の森友学園における講演への国家公務員の同行は「公務」であったと、政府が認めざるを得ない状況、そして共謀罪に対しては与党からも異論が出て、閣議決定に至らない状況を見てください。アベ一強体制は、明らかにほころびを見せ始めています。この週末、報道各社の世論調査が予定されています。昨日金曜日に、森友学園の理事長の改憲に、PKO部隊の撤収発表をぶつけたのも、見え見えの世論調査対策です。

おそらく、この姑息な世論対策が功を奏して、内閣支持率に大きな変動はないでしょう。だからといって、私たちはめげません。世の中の深いところで起きている、世直しに向けたいくつもの小さな動きを私たちはとらえています。いまは小さな動きであっても、それは必ず大きな奔流となって、安倍政権を根っ子から揺さぶります。その日が一日も早く訪れるよう、私たちOLDsは、ここ巣鴨駅頭での活動を、じぶとく、しつこく続けていきます。

カテゴリー: こんな風に考えています パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中