「働き方改革法案」は「こき使い方強化法案」だ

以下は3月3日のOLDs第147回巣鴨行動でのメンバーのスピーチです。

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巣鴨駅前をご通行中のみなさん、こんにちは。すっかり陽気が春めいてきましたね。私がよく散歩に行く公園では、白梅、紅梅が競うようにつぼみをほころばせています。1本だけ、早咲きの「河津桜」がありますが、それもしっかりと花を割かせていました。

美しく咲く花があるかと思えば、国会での議論に耐えられず、結果として世の中の支持が得られず、国会に提出されてもいないのに、法案の一部が削除されて、惨めな姿をさらしている法案もあります。

みなさんよくご存知の「働き方改革法案」のことです。安倍首相は今国会を「働き方改革国会」と称して、一人でご満悦でしたが、今や「裁量労働制の対象拡大」からの撤退によって、党内が騒がしくなり、財界も失望を隠さず、今国会開幕時の傲慢さは影も形もなくなっています。まことにけっこうなことだと思います。

私たちが安保関連法制と称し、あるいば戦争法とも呼んできた、日本を戦争への道に導く危険きわまる法制度を、よりによって「平和安全法制」と呼び、治安対策がメインの狙いである法律を、テロ対策を充実させるかのように見せかけるため「テロ等準備罪」と呼ぶように、安倍政権はきわめて悪知恵がはたらく内閣です。

もちろん今回の働き方改革法案も、私に言わせれば財界のニーズに媚びた「こき使い方強化法案」に過ぎません。いったんお蔵入りとなった裁量労働制を例に考えてみましょう。

裁量労働制とは、実際の労働時間がどれだけなのかに関係なく、労働者使用者の間の協定で定めた時間だけ働いたと見なし、労働賃金を支払う仕組み。企業は労働時間の管理を労働者に委ねて、企業は原則として時間管理を行わないことが特徴です。

安倍首相は時間管理が労働者に委ねられることをとりあげて、「より自由で、働く人の事情に合わせた柔軟な働き方ができる」と息巻いていますが、かつてこの国の会社で給料をもらっていた私は、こういう主張には、ほとんどリアリティを感じません。

日本の企業組織の風土は、働くものの裁量が認められるようなものではないのです。

現役のサラリーマンにおたずねしますが、あなたの会社では、法律で認められた有給休暇の消化率はいかがですか。社員の皆さんが完全に有休を取得されていますか? おそらくそんな会社は一つもないと思います。

当然の権利である有給休暇の取得を申請すれば、窓口では冷たいまなざしを注がれ、職場では「自分本位のヤツ」という評価に耐えなくてはなりません。

そんな組織の風土の中で、自分の労働時間を自分の裁量で管理できるなどとはとうてい思えません。

こうした組織風土を手つかずのままにしておいての裁量労働制の拡大とは、使う側にとっては恣意的な運用を可能にし、働く側の事情などは使う側が、堂々と蹴散らすこと必ずなります。

だから安倍首相が「裁量労働制の拡大の削除」を決断したのは、自民党の丸川珠代参議院議員が、首相にゴマをすって言うような「大英断」などでは決してなく、何が何でも憲法改正を発議するために、今国会終盤の日程がきつくなることを踏まえた、安倍首相だけの個利個略であり、公人としての判断とはとても呼べない自分ファーストの判断であると私は思います。

しかしここまで追いつめられていても、もしかすると追いつめられているという自覚がないのかも知れませんが、安倍首相は「専門職で年収の高い人を労働時間規制から外す、高度プロフェッショナル制度、いわゆる高プロ」は法案から削除しない意向です。

3月1日の参議院予算委員会で、「高プロ」の削除を求められた首相は、「高プロは柔軟な働き方を可能にし、生産性向上にもつながる」と答弁しました。この答弁も私に言わせれば「高プロは首切りや配置転換や減給を自由に行なうことを可能にし、より働き手をこき使いやすくする」制度でしかありません。

というわけで、私は安倍政権の「働き方改革」には、強く反対する立場をとります。この改革そのものが「改革」の名に値しない、財界ベッタリの政策であることも反対する理由の一つですが、この改革が明白に安倍政権による憲法改悪のロードマップ、ロード to カイケンのマイルストーンとして位置づけられているからでもあります。この改革は、改憲を支持する財界へのお礼のプレゼントであり、改憲に反対する勢力への悪質な攻撃なのです。

自由民主党の憲法改正草案によると、自民党は現行憲法の三原則である国民主権、戦争放棄、基本的人権の尊重を大きく変えようと目論んでいます。国民主権は縮小し、戦争放棄という原則を捨て去り、基本的人権には制限を設けようとしています。

この目論見の先に浮かび上がる日本人像は、個人の幸福より日本国の繁栄を重んじ、そのためには戦争にも積極的に加担し、国あっての国民という考え方でがんじがらめになった、日本人の姿です。

私たち高齢者は、こういう日本国と日本人を、将来を担う世代にむざむざと手渡すわけにはいきません。

だから私たちはその一念だけで、毎週土曜日、ここ巣鴨駅頭をお借りして、いかなる政党や宗教団体とも関係ない立場を堅持しつつ、街頭宣伝活動と署名活動を続けています。

寒気が収まった今日、どうか少し足を止めていただいて、チラシから私たちの主張を読み取っていただき、そしてスピーチやプラカードに共鳴されたなら、署名のペンをとっていただきたいのです。

安倍政権による憲法への攻撃は、残念ながらまだまだ続くと思われます。私たちとってここ巣鴨駅頭での活動は「安倍政権を倒すか、それともその前に私たちがあの世とやらに行くのか」の闘いです。

どうか私たちとともに声をあげてください。来週もこの活動は行ないます。ありがとうございました。

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