週刊スガモ 8月11日号

『週刊スガモ』(by野木)8月11日版

私は結構「易きに流れる」人間。先日も、書庫からはみ出して廊下の奥まで積み上げたままの本が崩れて大惨事に!! 本当はこの際、全面的に本を整理した方がいいのはわかっているのですが(どうでもいいような本も多いですし)、面倒くさいのでまた積み直して口を拭っております。『週刊スガモ』も2週間休むと、もうこのまま永遠に休んじゃおうかなどとサボリの虫が騒ぐのですが……。易きに流れれば最終的にろくなことにならないのはわかっているので、真面目にご報告を致します。

 8月11日は11時半からの「沖縄県民大会に呼応する8.11首都圏大行動」に参加。集会の最中は私自身も原告になっている「安保法制違憲訴訟の会」のチラシを配ったりして、ちまちまと動き回っていました。OLDsの旗は見えていたのだけれど、私はどうしても「何トカの旗のもとに結集!」というのが苦手なので(左の全体主義、っていう感じがするんですよね……。自分の恥多い人生を省みた上でも)。

その後はデモにも参加し、終わってから池袋駅近くで慌ただしく昼食をしたためて午後3時過ぎに巣鴨へ。まだ誰も集まっていない駅前で馬鹿みたいに口開けているうちに、ナナ何と雨が……。午後早い時間は酷暑、夕方から雨って、それはないだろと内心グチまみれに。
それでも街宣後半は雨が小止みになったことで、道行く人達と少しだけですが対話できました。

★60代半ば~後半ぐらいの(夫婦らしき)二人連れ

交差点の手前。男性の方がチラシを受け取ってくれたので、「これこれ、こういう署名うんぬん」と話し始めると、硬い表情で首を横に振る。こんな時「あ、街頭で署名なさるのって抵抗ありますか」などと尋ねることもあるが、今回は「じゃあ、その話は止めて」と話題を変える。(どちらを選ぶかはその時の気分次第。多分、何となくカンで選択しているのかなとは思うが)
「安倍政権、どう思われます?」
「安倍? 大嫌いだね」
「ははぁ。そういう方、けっこうおられますね。どういうところが嫌いですか」
「ぜーんぶ」と顔をしかめる。本当に嫌いなようである。「不誠実。身びいき。嘘つき」
ほかにも幾つか単語が並んだ記憶があるが、詳細は覚えていない。
「ここでいろんな人と話してますと、安倍サンじゃなきゃダメって人もおられるんですよねえ。なぜだと思われます?」
「安倍のやってるのは、金持ち優遇政治だから。社会の上層にいる人たちは、そりゃ、安倍支持してるだろ」
「でもねえ、どう見ても金持ちではなさそうな人とか、若い人なんかにも安倍サン大好きな人、いますけど?」
ここで信号が青に変わり、「騙されてるんだよ」との捨てゼリフめいた一言を残してサッサと行ってしまった。

★30代半ば~後半に見える男女二人連れ

この二人連れも男性の方がチラシを受け取り、私の質問にも彼が答える。男女の二人連れって、たいていこのパターン。若い世代であってもだ。私としてはいつも、「(例によっての)微かな違和感」を覚えるのですが……まあ、それはそれとして。
「安倍政権、どんなふうに思われますか」と聞くと、「支持でも不支持でもありません」とキッパリ。
「えーっと、それはどういう意味です? どちらとも決められない? それとも……」
「誰が総理になっても同じだと思ってますから」
ほう……。こういう人も実は少なからずいるのは知っているが、なぜそう思うのかは人それぞれ。おもしろいからストーカーを開始して、一緒に交差点を渡る。
「もうすぐ、自民党総裁選がありますよねえ。これで石破サンが勝って総理になっても、同じだと?」
「思います」
「何ひとつ変わらない?」
「ええ」
「自民党以外の党が政権とっても、何も変わりませんか?」
「まぁ……民主党政権についてはいろいろ言われてますけどね。民主党は気の毒だったかなと思う。震災とかあったし。現状では何処が政権とっても同じ」
「現状では?」
「日本は官僚が牛耳ってるんですよ。だから官僚さえ優秀なら、総理は誰だっていい」
「安倍政権では、その官僚が総理に忖度してトンデモナイことに手を染めてるんですけど?」
「それはまあ……」と、ちょっと口籠もったが、私がもの問いたげにジーッと見ると、「まあね、それはよくなかったですが、日本の官僚は基本的に優秀ですから」。
これが私の意見です、と最後は大きな声で言って、彼は対話を打ち切った。ひょっとしたら彼もキャリア官僚の1人だったのかしらん。

★50代後半~60歳前後の男性

「安倍政権はどのみち、オシマイよ。安倍は健康状態、最悪になってるんじゃないの? 三選したとしても、すぐ辞めると思ってる」

★60歳前後の女性

仲間のところで署名してくれたので、交差点の手前でスッと近づく。
「ご署名、ありがとうございました。ちょっとお話伺っていいですか?」
「……ええ」
「この署名してくださる方の中にも、いろんな意見があるんですよね。改憲は絶対ダメという人もおられるし、改憲のこと考えてもいいけど、とにかく安倍政権には憲法に触らせたくないって人も。……その辺、どう考えておられます?」
「そうねえ……」と少し考え込む。「私は今の憲法、変えて欲しくないと思ってます。でも将来、ここは変えた方がいいという議論が出て来るかも知れなくて、それはそれでかまわない。ただ、少なくとも安倍改憲だけは大反対」
「安倍政権は信用ならない?」
もちろん、と強く頷いてから、「もう、安倍三選だけはカンベンして欲しい」と、いきなり総裁選の話を始める。
「石破も全然好きじゃない。あの人はバリバリの右だと思う。でも、安倍しかいないみたいな、ドンヨリした空気を変えられるだけでもプラスかなと思ったりしてます」
「……なるほど」
「自公政権は本当に嫌だけど、だからといって革命を起こせるわけじゃないし」
ここで革命という言葉が出て来るのはいささか飛躍の感じもあるが、気持ちはわかる。明日にでも体制を一変させるなんてことはできない、ということだろう。
「……少しずつ変えていくしかない?」
ええ、と再び頷く。「だから当面、保守政権でもいい。沖縄の翁長さんだって、もともと保守だった人でしょう? ともかく、今みたいな政権はゴメンですよ」
そんな話をしながらOLDsの自己紹介チラシに眼を通していた彼女、不意に「あのね、うちの母もね」と、また別の話を始めた。
「うちの母はこの、すぐ近くに住んでるんですけど。以前は、やっぱり自民党しかないよね、って言ってたんですよね」
寄らば大樹の陰的な考え方、とでもいうのだろうか。長いこと政権運営にあたっていて安定してるし、少々問題があってもそれほどひどいことはしないだろうし、任せておけばいい……という(よくある)消極的支持だったらしい。
「それがこちらでチラシもらって読んだり、ちょっとお話したりしているうちに、変わってきたんです」
生真面目な人柄なのだろう。私達が配ったチラシも、持ち帰ってじっくり読んでおられたようだ。で、少しずつニュースなどにも気をつけるようになったらしい。
「それはそれは。お母様、お幾つですか」
「もう80代の後半ですけどね。最近は、今の自民党はよくないみたいなことを結構言ってます。だから、頑張って下さいね」
「ありがとうございます!」と反射的に頭を下げた。「お母様によろしくお伝え下さい。毎週土曜日にここにいますから、見かけられたらお声掛けて下さいって。いろいろお話したいですとお伝え下さいね」

1人でも「考えが変わった」人がいたとわかったことは、素朴に、そしてかなり嬉しい。しかも頭が柔軟ではなくなっているはずの高齢の人が! 変化の幅がどの程度かは、実のところわからない。今でも基本的には自民党支持で、それでも安倍首相のやってることは少しおかしいかな、強引すぎて怖いな、ぐらいかも知れない。だがたとえその程度であっても、私は充分に嬉しいのである。諦めることなく立ち止まることなく、少しずつ少しずつ。ポトポトとしたたり続けてやがて岩をうがつ雨だれのひとしずくに、私もなりたいと思う。

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