週刊すがも 2018年10月27日号

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『週刊スガモ』(by野木)10月27日版

秋の気配が濃くなっていきましたが、時々残暑を感じさせる日があって戸惑います。それでも陽が落ちるといきなり気温が下がるので、お互い体調には気をつけたいですね。
さて、今週も恒例の『週刊スガモ』をば。確か今年に入ってから何となく書き始めて、もう少ししたら1年になるような気がします。よく「継続は力なり」といいますけれども、書いてる方としてはマンネリ化してきた感じも……。知ーらないっと。

★60代半ば~70歳前後に見える男性
チラシを受け取って、すぐ署名してくれた。
「憲法変えるなんて、とんでもないよ」と憤慨口調だが、安倍首相について聞くと「改憲改憲と騒ぐのは困りものだが、外交は評価できる」という返事が返ってきてズッコケる。
「外交……? 何か成果ありましたかねえ。アメリカに兵器押し売りされたりして、ふんだくられるだけですよ」
「それはそうかも知れないけど」と、眉を寄せる。「アメリカとの関係は難しいからねえ。安倍以外だったら、もっとダメかも。まぁ、何とか踏ん張ってる方じゃないかなあ」
はあ……と半ば口を開けている間に、さっさと交差点を渡られてしまった。

★70代に見える女性
チラシを受け取ってもらったので、こういう署名活動してるんですよと軽い感じで話しかける。
「今、安倍首相は憲法変えたい変えたいって言ってますけどねぇ。どう思われます?」
「そうねぇ……。変えなくていいんじゃない?」
「憲法は守らないと、と?」
「変えるとね、何が起きるかわからないでしょう?」
「戦争の危険性が出て来るとか?」
「それはわからない。何も起きないかも知れないけど、何か大きなものをひとつ変えると、どこかに影響が出て来るわよねぇ。だから絶対に変えないとどうしようもない、っていうもの以外は、ソーッとしといた方がいいというのが私の考え」
「改憲には、そういう切羽詰まった必要性はないということですね」
「だって、今の憲法で別に困ってないもの」と、しごく明快な返事。
ただ安倍政権と安倍首相に関しては、「評価できるところもある」という意見だ。
「どういうところを評価しておられます?」
「外交」
げっ……また外交か。
「だってねえ。背が高いし、押し出しがよくて、トランプ大統領とかよその国のトップと並んでも見劣りしないでしょ」
ひゃあ。そう来ますか。
ここでいきなり思ったのだが、もしかすると「安倍さんは外交がスゴイ」という国民の中には、意識的か無意識かは別として、この「外見」(=背の高さ)をプラスに数えている人がけっこういるのかも知れない。G7でズラリと欧米の首脳が並ぶなか、おらが総理だけチビで見劣りするのは嫌だなあ。その点、安倍首相は……と(それなら、女性の首相なんかもっと嫌だろうな)。欧米人はじめ、体格のいい「外国人」に対する根深いコンプレックスを見た思いがする。日本人の心の底に、昭和天皇とマッカーサーが並んだ写真見た時のトラウマでもあるのかしらん。
それはそれとして。評価できないのは改憲を急ぐことと、もうひとつはモリカケ問題を巡る胡散臭さ。会話を始めた頃は署名には腰が引けるふうだったが、最後は「そうねぇ。やっぱり反対はしておかないとねぇ」と言って署名してくれた。

まあ何と言いますか。この日の「最大のびっくり仰天」は、安倍改憲反対で署名してくれる中にさえ、「外交は評価」という人がいたということ。広く深く浸透したこの幻想(妄想)を突き崩すのは、容易ではなさそう……。

★かなり高齢の女性
杖をついており、腰も曲がっておそらく90歳過ぎていると思われる。チラシを差し出したところ、「ごめんなさい」と丁寧に言って首を振る。ちょうど信号待ちだったので「こういうチラシを受け取るのはお嫌ですか」と聞いてみると、「目が不自由で、よほど大きな字でないと読めなくて」。だから、どんなチラシも受け取らないのだという。
「ごめんなさいね」とまた謝って、交差点を渡って行った。

★80代ぐらいの女性
上記の人と同様、杖をついていた人だが……チラシを差し出すと「シッシッ」と杖で追い払われてしまった……。

★50代ぐらいの男性
仲間からチラシを受け取ったのでイソイソと近づくと、すぐ署名してくれた。
「安倍? ありゃダメだ。ボンボンで、何もわかっちゃいない。いい加減に辞めさせないと、とんでもないことになる」

★女子高校生
制服姿だが、巣鴨界隈でよく見かけるそれではない。どこの高校だろう?
素直にチラシを受け取ってくれたので、早速話しかける。17歳、高校2年生。あと半年余りで選挙権を得るそうだが、政治のことや憲法のことなどはあまり考えたことがないという。学校でもほとんど話題に上らないそうだ。安倍首相や安倍政権に関してどんなふうに思っているか尋ねても、「そうですねぇ……テレビでちらっと見るぐらいですから」と首を傾げるばかり。
ただ。ただ、である。ここからが肝心(と、勝手にチカラが入る)。
社会問題に関心があるかと聞くと、「はい」と頷くではないか。学校でも時々、「どんな国が暮らしやすそうか」「どんな国に住みたいか」といった話題も出るという。
「あなたはどこの国が好き?」
「……北欧の……特にスウェーデンですね」
「なぜ、そう思うのかな」
「授業料は基本的にすべて無料だといいますし……そういうのも含めて」
社会福祉(社会保障)が充実している点に、とても魅力を感じるのだと言った。彼女は福祉に関心があるようで(そこまではウッカリ聞きそびれたが、もしかするとその方面に進みたいと思っているのかも)、諸外国の福祉に関する本などもいろいろ読んでいるらしい。
「うん。授業料の心配せずに学校に行けて、病気になった時や年取って介護が必要になった時も困らない、というのは大切よね」
「……と思います。そういうところに、ちゃんとお金使う国がいいなって。日本もそうなって欲しいです」
日本の教育の問題や福祉の問題について、ほんの5分ほどだが話が弾む。防衛(?)費など、あまり必要ないところにお金を使いすぎている……という話もちょっぴり。

つまり彼女は、「政治に関心がない」わけではない。私たちは「改憲」や「戦争」や「辺野古」などの話を急ぎすぎ、それらに対する反応が鈍いと「無関心層!」とすぐ切り捨ててしまう傾向があるかも知れない(反省)。自分の関心がある分野の延長線上で社会のことを考えている人達は少なからずいて、それが政治の問題であると本人達は意識していないだけなのだろう。こちらが「彼らの関心ある分野」に積極的に近づき、その話をしながら「今の政権に対する疑問」を掘り起こしていくことは可能だと思う。教育のこと福祉のこと労働のこと。食の安全のこと、シャッター商店街のこと、年金生活のこと、……その他いろいろ。いわゆる社会問題に何ひとつ関心のない人は、ゼロとは言わないがかなり少ないはずだ。
そう言えば麻生財務相の「不摂生で病気になった人の医療費を払うのはあほらしい」発言を話題に乗せると、彼女は「ええっ。そんなこと言ったんですか! ひどぉい!」と思い切り顔をしかめた。知ってるようで、意外と知らないのですね。新聞の購読率は下がっているし、若い人はネットを活用しているようだが、ネット上では幾らでも情報が溢れているようでいて、実は仲間内でせっせと限られた情報をやりとりしているだけという面もあるし。閣僚をはじめとする自民党議員達の暴言をひとつふたつ紹介するだけでも、けっこう効果はあるかもです。たとえばフェミニズムに関心のある若い女性の場合は、女性を蔑視する発言に対してとても敏感だし。
「選挙に行くようになったら、あなたの理想を実現してくれそうな人をよく見きわめてね」と言ったら、「はい」とニッコリ笑ってくれました。

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