週刊スガモ 2018年11月24日号

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『週刊スガモ』(by野木)11月24日版

晩秋の気配の濃い週末。今日は随分と人通りが多いな……と思ったら、後で聞いた話によればリニューアル・オープンした戸田城聖記念館から帰ってくる学会員の人たちが大勢いた由。私はあいにく彼らにはほとんどチラシを差し出していないので、反応を見ることは出来ませんでした。

チラシを差し出さなかった理由は、ただひとつ。できるだけ「駅から出て、街中の方向に行く人」に配るようにしているから。先週もちょっと書きましたが、駅に向かう人に話しかけても「とりあえず触手を伸ばしてみた」ところで構内に入ってしまい、(相手も乗ってきて立ち止まってくれない限り)ハイサヨウナラになるからです。その点、駅から出て来た人であれば、まったりと(特技の!)ストーカーが出来るわけで。

というわけで今週のストーカー、じゃなかった、「道行く人との会話」のご報告まで。

★高齢の男性
チラシを受け取り、すぐ署名もしてくれる。

「改憲反対の理由を伺ってもいいですか?」と聞くと、「自衛隊を明記して、海外派兵できるようにしようなんてトンデモナイ」。

「集団的自衛権の話ですか」

「そりゃね。多少の防衛力は必要だと思うよ。日本だけが丸腰ってわけには、いかんだろうから。でも戦争ができる国にするというのは、話が全然違う」

ここで「先の戦争では」という話がいろいろ出て来たので、「失礼ですがお幾つですか」と尋ねると「68歳」。

えっ。実は私は彼を80歳近いと踏んでいたのだ(どうも私はヒトの年齢を見誤る傾向にある)。で、幼い時に戦禍に遭ったか、親が戦死したなどの経験を持つ人かと思って聞いてみたわけだが……。シツレイしました。

「では御自身が経験されたっていうことではなくて?」

「親なんかから、さんざん聞いているからね。戦争だけは何としても起こさないようにしないと」

「改憲したからって、すぐ戦争になるわけじゃないという人もおられますよねぇ。安保法制だって、あれだけ危ない危ないって言われながら、実際には別に何も起きてないじゃないかとか」と、ちょこっと聞いてみる。

「そりゃそうだけどさ。“絶対に戦争しない”というのと、“戦争もできる”というのは全然違うから」

「ですよねぇ。少しでもリスクを生じさせないことが大切ですよね」

うんうん、と頷き合って別れた。

★80歳前後に見える女性
駅頭の案内板の前で座って休んでいた女性。チラシを受け取ってすぐ、「憲法は変えちゃダメ」とキッパリ言って署名してくれた。で、「私は共産党員なんだけど」と小声で囁く。「ずうっと護憲の活動もしているんだけど、どんどん高齢化していてねえ」
「一緒に活動なさっている仲間が?」
「そうなの。若い人が来なくて」
「それは大変ですねぇ。でも若い人も、無関心っていうわけじゃないと思うんですよ。忙しくて、それどころじゃないという面も大きいんじゃないかなあって思ったり」
「そうなのよね」と、ちょっと声が大きくなる。「お給料は上がらないし、非正規の人も多いし、目先の生活のことでいっぱいいっぱいなんだろうなって私も思うの。今の若い人たち、ほんとに気の毒」
一緒にため息をついたことでありました。

★60代後半~70歳前後に見える女性
チラシを渡して軽く署名の話をすると、「これ読んでから」という返事。それ以上押すのはやめて、「ちょっとご意見聞かせて戴いていいですか」と話しかける。少し変な顔をしながらも「……ええ」と言ってもらったので、イソイソとついて行く。
とりあえず「安倍首相って、どんなふうに思われます?」と聞くと、いきなり堰を切ったように辛口の言葉が出るわ出るわ。
「あの人はボンボン。苦労知らずに年だけとって、世の中のことなんかなーんもわかってない。どうしようもないわね」「何がアベノミクスなのよ」「もう、誰でもいいから代わってくれっていう感じ」「アメリカの言うなりに高い兵器とか買わされて」「お金の使いどころが間違ってるわよ」……etc.
ひとしきり喋ってもらったところで「そんな首相が憲法変えるって張り切ってて、困りますよねぇ」とソロリと水を向けると、(さっきはチラシ読んでからという話だったのが)「そうよねえ」といきなり賛同。……積極的な感じで署名して戴きました。
ちなみにこの方は安倍首相に対して怒りながら署名してくれたもので、自分の名前を書くところにうっかり「安倍」と書いてしまい、「あらイヤだ」と慌てて消すという一幕がありました(爆笑)。

★50代から60歳前後に見える女性二人連れ
信号待ちの間に何げなくチラシは受け取ったものの、数行程度読んで「ごめんなさい」と言って返してくる。

「こういうチラシ受け取るの、お好きじゃないですか?」と聞くと、「うーん」と顔を見合わせ、片方の女性が「どうもピンと来なくて……」。

表情は柔らかく、拒否的な雰囲気ではない。話ができそうなので、一緒に交差点を渡ってストーカー開始。

「どういうところが、ピンと来ません?」

「あ、あのね」と代わる代わる、少し慌てた感じで話し始める。「多分ね、気持ちはあなた方と一緒」「ただね、何と言うのかしらね」

はい、どうぞ続けて下さい……という印に、大きく頷いてみせる。

「あなたの子どもや孫を戦争に行かせてもいいんですか! とかって、叱られるんだけどね」

「言いたいことはわかるけど、いきなりそう言われてもね」

「はあ……そりゃまあ、急に言われても驚きますよね。……それはそれとして、さっき、気持ちは一緒だって言われましたよねえ。どういうところが一緒だって思われます?」

「安倍総理とか、好きじゃないのよねえ。何か信用できない感じ」と一人が言い、もう一人も「庶民のこと、全然わかってないんじゃないかって思うし」と付け加える。

「どういうところが信用できません?」などと聞いていくと、無責任な感じとか、わからないうちに何かどんどん決めてる感じとか、様々な「不安」が口をついて出て来る。「私らの周囲には、安倍サン好きだって人、誰もいないわよ」とも。

「まあ、地元の山口県では人気があるんでしょうかね」と合いの手を入れると、「あの人に投票している人の顔が見たいわ」と真顔の返事が返ってきて笑ってしまった。

昭恵夫人についても、「お嬢さんだっていうけど、すごく品がない」「腹が立つ」と切り捨てる。

要するに彼女たちは、「安倍首相」や「安倍政権」についてはかなりイヤーな感じを持っているのだけれども、そこから一足飛びに「9条を変えたら戦争に巻き込まれる」と言われれば、何だかなあ……と引いてしまうらしい。「叱られる」という言葉に象徴されるように、改憲反対の人たちからパッショネートな働きかけをされると、「ここで反対しないのはバカ」と責められているような気になって腰が引けるようだ(私は、こういう人たちは少なくないと思う)。

「うんうん、わかります」と私は一生懸命頷く(迎合しているわけではありません)。「私もね、よくわからないこと多いんですけどね。ただ、私もあんな、どうも信用できないなぁっていう総理に、改憲改憲って急がれるのは怖いなあって思うんですよね」

かも知れないわね、と(やや曖昧な表情ながら)同意してくれる。で、さっき返してきたチラシを、改めて受け取ってもらいました。

何となく現政権はイヤだなと思っている人は、決して少なくないはず。でもそのなかの少なからぬ人たちが、必死の形相で迫られたりすると「ちょっとついていけない」感覚を持つのもおそらく事実。いつも同じことばかり言ってるようで自分でもアホかいなと思うのですが(しつこくてスミマセン)……そういう人たちを引き寄せなければ、私たちは負ける。

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